今回はTaoTronics様から提供いただきました『SoundLiberty Pro S10』をレビューしていきます。
ボタンなどではなく、音声入力や背面タッチで操作することができる完全ワイヤレスイヤホン。
音質はQCC3020チップ搭載で全体的にフラット・滑らかに仕上げられています。
そして性能だけでなくセンサー面も優れているイヤホンで、耳から着脱すると曲が再生・停止するという細かい機能もバッチリでした。
色々なシーンで使用しながらレビューしましたので、ぜひ参考にしていただけると嬉しいです!
TaoTronics SoundLiberty Pro S10:概要
製品名 | TaoTronics SoundLiberty Pro S10 |
サイズ | 長さ46.0 × 幅19.0 × 高さ18.0mm (イヤホン) |
重さ | 約9.4g (イヤホン) ・約48.1g (ケースと合わせて) |
型式 | インナーイヤー型 |
再生時間 | 約4時間 (イヤホン)・約20時間 (充電ケース) |
充電時間 | 5分間の充電で1時間分のバッテリー |
防水性能 | IPX7(雨の中でも十分使える) |
バージョン | Bluetooth 5.0 |
コーデック | SBC、 AAC、AptX |
操作方法 | タッチセンサー・音声コントロール |
目立った特徴をまとめると、連続再生時間が少し短めの約4時間ですが充電速度は超速い。
そして本体にボタンなどはありませんが、操作方法が2種類ほど搭載されているといった完全ワイヤレスイヤホンです。
『CVC8.0 AI ノイズキャンセリング』という記載もありましたが、これは通話中の雑音や周囲のノイズをカットしてくれるというもので、楽曲などの再生には影響しないという性能になっています。
かなり高性能だけど、再生時間とノイキャンに少しだけ注意。
開封・付属品のチェック
パッケージを開封して付属品などを確認していきます。
- 『SoundLiberty Pro S10』本体
- サポートカード
- クイックスタートガイド
- 取扱説明書
- Type-Cケーブル(17.6cm)
中身はシンプルになっていて、イヤホンの形状的にも付属のイヤーピースはありません。
タッチセンサーや音声コントロールに対応しているという多機能っぷりなので、説明書には使用方法がしっかりと記載されていました。(タッチセンサーなどの使い方は後ほど解説します)
外観:背中部分が少し派手なデザイン
まずはイヤホンケースから。正面にはロゴマークと、充電中などに白く光るインジケーターが付いています。
すべすべとした触り心地で丸みの帯びた白いケースになっていて底部分もツルンとしています。ケースを立てて独立することもありません。
裏側には銀色のパーツとボタンが1つ。銀色の部分は何かと思いましたがケース開閉時の軸となるパーツでした。
ボタンは押すことによって充電の残量を確認したり、端末とのペアリングがうまくいかない際のリセット機能(10秒間長押し)などが搭載されています。
そして底面。充電などに使用する端子は利便性の高い『USB Type-C』になっていました。
フタはパカッと上に開くタイプ。内部も丸みを帯びていて、イヤホンを雑に収納しても定位置に落ち着いてくれる形状なのでシンプルに使いやすいです。
頭部分が少し飛び出ているので落ちてしまうか心配でしたが、内部の磁石のような物で固定されているので振っても落ちないほどの安定感でした。
重さを計測してみると約48.1gで、イヤホン本体が9.4gという軽さになっています。
そしてイヤホン本体の外観はこちら。少し先端が鋭いですが、耳から垂れ下がるうどんタイプの形状ですね。
正直、外観については好みの分かれそうな主張の強いデザイン。反射するほどツヤツヤした表面で青色と紫色のグラデーションになっています。
主な操作方法であるタッチコントロールを使う際は、まさに光り輝いている背中の上部分をトントン叩くことによって制御することができます。
内側は他イヤホンと比べると、かなり大きめなマイクが搭載されていて、通話用のノイズキャンセリング機能も付いているので特に通話に力を入れているようですね。
マイクの上にある半円状のパーツは充電部分になっていて、ケースに入れるだけでガチッとハマり急速で充電してくれます。
ペアリング:フタを開けて簡単接続
ワイヤレスイヤホンとデバイスをBluetooth接続する手順を説明します。
『SoundLiberty Pro S10』はイヤホンケースのフタを開けるだけで、スマホ側の利用可能デバイスに表示されるようになっています。
もちろんスマホによって変わってくる部分ではありますが、イヤホンを選択してからペアリングを押すだけで接続可能です。
デバイスがペアリングされた後は、イヤホンケースに入れて接続を切断しても、ケースから取り出すだけで自動で再接続される状態なので気軽に使うことができます。
『aptX』のコーデックにも対応しているので、しっかりとマークも表示されていますね。
とても簡単でここまで数秒ほどで終えることができたので、開封後もすぐに使用することができました。
TaoTronics SoundLiberty Pro S10:操作方法
『SoundLiberty Pro S10』はボタンなどがなく、タッチセンサー・音声コントロールでの操作がメインとなりますので、使い方を簡単にまとめておきます。
タッチコントロール
- 再生/一時停止:左/右のタッチコントロールを2回タップ。(イヤホンを耳から着脱)
- 音量+:右イヤホンのタッチコントロールを上にスワイプ。
- 音量 –:右イヤホンのタッチコントロールを下にスワイプ。
- 次に進む:左イヤホンのタッチコントロールを下にスワイプ。
- 前に戻る:左イヤホンのタッチコントロールを上にスワイプ。
- 通話応答:左/右のタッチコントロールを1回タップ。(両イヤホンを耳から着脱)
- 通話拒否:左/右のタッチコントロールを2秒間長押し。
- 音声コントロールのオン/オフ:左/右のタッチコントロールをビープ音がなるまで2秒ほど長押し。
タッチコントロールはイヤホンの背中(上部分)になります。
基本的に動作は2回タップするか、スワイプするだけの2種類なので簡単に使うことができます。
そして手を使わずに、声だけで操作することができるボイスコントロール。
ボイスコントロール
- ボイスコントロール開始:Hey TT(ヘイ ティティ)
- 再生:Play music(プレイ ミュージック)
- 一時停止:Pause music(ポーズ ミュージック)
- 音量+:Volume up(ボリューム アップ)
- 音量 –:Volume down(ボリューム ダウン)
- 次の曲:Next song(ネクスト ソング)
- 前の曲:Previous song(プレビアス ソング)
- 電話応答:Pick up(ピックアップ)
- 電話拒否:Hang up(ハングアップ)
Android端末で使用していて「ヘイ ティティ~!」と呼ぶとなぜかGoogleアシスタントが登場しますが、機能は十分に使うことができました。
一通り声をかけてみまして、説明書には「次の曲:ネクスト トラック」と書いてありましたが機能せず、『ネクスト ソング』で動きましたので一部勝手に訂正しております。
TaoTronics SoundLiberty Pro S10:レビュー
主な使用感をまとめると以下の3点になりました。
- 全体的にフラット。特に重低音の主張が強い。
- バッテリーが他の機種より少ない。
- 操作性(センサー面)は、かなり優秀。
まず装着時のガッチリとしたフィット感はないものの、勝手に耳から外れてしまうようなことはなく、圧迫感もないので重さ9gのイヤホンがさらに軽く感じる付け心地。
プツプツ途切れることもほぼないレベルです。他のワンランク以上高いイヤホンを使っていても切れてしまうような、電車や人混みなどで忘れた頃に少し途切れるくらいでした。
そして音質は、QCC3020チップ搭載で全体的にフラット・滑らかな音でとても聴きやすいです。
曲によっては重低音が飛び出ているので他が埋もれて聴こえるシーンもありますが、響くドラムの音が好きな方にはピッタリの音質でした。(EDMなどの激しい曲が好きなら特におすすめ)
全体的にお値段相応の高音質。重低音は控えめが良い人なら少し注意。
バッテリーは他の機種より少なめ
結論からまとめると、通勤・通学(+休憩時間)での使用だけなら全く問題なく、長時間の再生には向いていません。
実際に常時使用することで計測してみましたが、3時間36分ほど経過すると右側のイヤホンだけが停止され、その数分後に両側のバッテリーが0%になりました。
両イヤホンを使う想定だと実際には約3時間半ほどという結果になり、普段から長時間連続で使用する方にとっては少し物足りないバッテリー量という結果に。
とは言っても、ケースに5分間入れておくだけで約1時間分のバッテリーが充電されるという高性能でもあるので、適度にケースに戻す癖さえ付ければカバーできる部分でもあります。
さらにケースと合わせて合計20時間は再生することができるので、平日に毎日3時間半ほど使っても、週に1回ケースごと充電するだけでいいのは快適ですね。
ガッツリ使う場合でも、たまにケースに戻してあげればOK。
センサー面はかなり優秀
自動耳検出・タッチセンサー・音声コントロールの精度は、なかなか優秀でした。
ケースから取り出した直後だと『耳に装着するだけで自動再生』とはならず、一度スマホ側で再生をしないと楽曲が開始しない部分は少し気になりましたが…その後の使用は快適そのもの。
誰かと会話をする直前に片耳からイヤホンを外すだけで両側の曲が止まり、耳に戻すと1秒もかからずに復帰再生してくれるのは便利です。
タッチパッドの2回タップやスライドの反応も文句なしでした。耳が隠れるくらい髪がかかっている状態で叩くと精度が悪くなりましたが、強めに髪の毛ごと叩けば反応してくれました。
そして音声コントロールも精度は十分なのですが、少し気になる部分も。
まず、説明書にある通りに「Hey TT(ヘイ ティティ)」と発声するとイヤホン専用のボイスコントロールが起動するのかと勝手に思っていたのですが、Googleアシスタントが勝手に起動されます。(スマホのアシスタント機能はOFFにしている)
次に「Play Music(プレイ ミュージック)」と発声すると、『YouTubeで再生します。』と言い出し、勝手に作られたプレイリストを再生されました。(※端末による?)
現在手元にないので試せていませんが、おそらくApple製品でもSiriが起動されるのではないかと思います。(iPhoneではめちゃくちゃ別システムが起動していたらすみません…。)
後は “こういった音声アシスタントは人込みで使うと勝手に起動してしまうんじゃないか” という不安が少しありましたが、その点に関しての問題はありませんでした。
ただ「ヘイ ティティ」に近い言葉で「えー、いーいー」と発音するとアシスタントが起動してしまったりと、性能の良さが仇となっている節も少々。
とは言っても発音をかなり『ティティ』に寄せて話したりしなければ問題ありませんし、手を使わずに音量調整・曲送りなどができるのはやっぱり便利!といった満足度の高いイヤホンに仕上がっていました。
マスクを付けていても使えるから外でも恥ずかしくなかった。
TaoTronics SoundLiberty Pro S10:まとめ
- イヤホン本体は少し主張の強いデザイン。
- 電子音や重低音好きには特におすすめの高音質。
- 連続で長時間再生したい方は少し注意。(約3時間半まで)
- センサー面の性能はかなり優秀。
自動耳検出や音声コントロールが特徴的な完全ワイヤレスイヤホン。
マイクが大きくノイズキャンセリング搭載ということで通話に特化したイヤホンかと思いましたが、楽曲再生での使用も文句なしの高音質でした。
なるべく外で物を触りたくないこの時期にぴったりの音声コントロールだね。
『TaoTronics SoundLiberty Pro S10』のレビューでした。
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