この記事ではパームレストについての解説や、様々なパームレストを使って厳選したおすすめ5選を紹介していきます。
キーボードを長時間使う時に補助したり、手首が慢性的に痛くなるのを防いでくれる「パームレスト(リストレスト)」。
キーボードの前面に設置して手のひら・手首を乗せる台のことで、手を動かしながら休めることができるので長時間の作業でも疲れにくくなるアイテムです。
様々な種類があるので材質はもちろん、触れた時の温度や衛生面(洗えるかなど)も重要。柔らかければ良いってもんでもありません。
使ってみないと分からないような部分もしっかり紹介していきますので、ぜひ参考にしていただけると嬉しいです!
パームレスト(リストレスト)とは
おすすめを紹介する前に、簡単にパームレスト(リストレスト)についての説明や選び方を紹介していきます。
そもそもパームレストには、以下のような役割があります。
- キーボードを長時間使う際に、手首を休ませられる
- デスクに手首が直接押し付けられ、痛んでしまうのを防ぐ
- キーボードを使う時に、手首が急な角度になるのを防ぐ
要するに、長時間の作業で助けてくれる道具なんですよね。作業時間が短かかったり、薄いキーボード(ノートPC系)などを使っていると必要性を感じづらかったり。
「薄くないキーボードを使っていて、長時間作業してるけど“まだ痛くない”」という方は少し注意。慢性的に痛くなってしまう前にパームレストで対策することも重要です。
邪魔に感じて片付けてしまう時も正直ありますが、作業中に手首を休ませたくなって『休める』という選択肢があるだけでもホッとします。
お金をかけなくてもタオルやノートなどをキーボードの手前に設置して、台の高さや手首の楽さを簡単に確認こともできるのでまずは試してみてくださいね。
パームレストとリストレストの違い
結論から言うと、パームレストとリストレストは同じ物です。
正しくは、「Palm:手のひら」「Wrist:手首」「Rest:休息」なので少しだけ対象部位は違いますが、既に販売されている製品名が混同しているので同じ物と捉えているイメージ。
感覚的には“リスト”というとリストバンドや腕時計を付ける部分を想像しますが、明らかに手のひらを乗せる形状のデザインでもリストレストと言われていたりします。そしてその逆も。
ただ、どちらの部位を対象にしてても手のひらと手首を休ませることができますし、この道具を使う目的は同じかと。
ごちゃ混ぜになっている製品名より、正しい英単語を自分が覚えていれば十分です。
パームレストの選び方
それぞれの環境、キーボードに適したパームレストの選び方を紹介します。
使いだしてから「意外と良い値段するのに長く使えない材質だった」「夏に使ってたらベタベタするけど洗えない」となるのを防ぐためにも、ぜひ参考にしていただけると嬉しいです。
キーボードに適したパームレストの選び方
サイズや厚みを確認する
手首を痛めずに使うためには、パームレストのサイズや厚みなどを確認するのが重要です。
ちなみにパームレストとキーボードが合っているかの確認はシンプルで、キーボードの一番手前の部分にパームレストの奥側を当てて、高さにズレがなければピッタリ。
「パームレストが少し薄い」「手前が丸くなっているキーボードだとピッタリ合わない」など色々あるかとは思いますが、要するに薄型キーボードでパームレストを使わなければ問題ありません。
いくらパームレストを使っていても、キーボードが低すぎるのはダメ。
基本的にキーボードの裏にあるスタンドを立てた状態でも、“キーの一番高い場所”は最大4~5cmなので、基本的に高さ2cmほどのパームレストなら大体のキーボードに使えます。
横のサイズに関しては自分が気にならなければ、大きい製品ほど複数のキーボードで使い回せたり。自分は主にテンキーレスサイズのキーボードを使っているので写真の物はコンパクト気味です。
もちろん、フルサイズキーボードでテンキー部分をたくさん使う方なら、パームレストもフルサイズ用にするのをおすすめします。
材質の違いを確認する
パームレストには様々な種類・材質があるので、簡単に特徴を知っておくことが重要です。
- クッション系:シンプル。汗を吸収すると水気を感じやすい。
- 天然木を加工するタイプ:温度のブレが少ない。手が沈まずに安定する。
- クールジェル系クッション:ジェル系の良さを残しつつベタベタしない。
- ひんやりジェル系:ひんやりプニプニ。表面もベタベタしがち。
- もちもちレザー系:少しひんやりもちもち。掃除もしやすい。
- ぬいぐるみ系:デスク周りの癒し担当。
- 両側に置ける分離タイプ:自由度は高いが、細かい移動に弱い。
人それぞれ求めている物が違いすぎるので、今回はたくさんのヒントを提供しておきますね。
例ですが、自分の場合は「万能・安定感のあるパームレストを求めている」というタイプなのでウッドパームレスト派。重心を預けても手首が沈まない安定感、水をかけて洗える材質、夏や冬でも人肌に馴染むのでぬるくなる。ただ少し高価。
そしてクールジェル系クッションだと、冬は少し冷たいが夏は超快適に使える。薄い布が被さっているのでジェル系特有の容器のべたつきがなく、サラサラもちもちしている。ほどよく沈むので手首が休まる。
などなど、主な使用感はパッと材質を見た通りで分かりやすいです。
ちなみにぬいぐるみ系は暑くて蒸れやすいのに加えて、裏面に滑り止めもないのでツルッツルに滑ります。完全にデスクの外観や癒し要因といったポジション。(おすすめしません)
個人的には高さがキーボードに合っていれば、手首が急な角度にならないので痛くなりようがないという派ですが、もちろん柔らかいタイプを好む方もいると思うのでまとめてみました。
「分離タイプだとキーボードを少し動かしたら両側にある細かいパームレストをいちいち動かさないといけない?」「これ冬は冷たくない?」などとイメージしてみるのも大事です。
耐久性やメンテナンス性を確認する
1つ前に紹介した「材質の違い」とほぼ同じようなものですが、耐久性やメンテナンスの視点でも材質選びは大事です。
パームレストは基本的に長い期間使用するので耐久性が求められます。ずっと手首を乗せているので汗や汚れがつきやすく、リフレッシュできる材質なのかが重要。
例えばクッション系の製品は「安くてシンプルで使いやすい」というのが売りですが、使っていくうちに表面がモロモロとしてきたり、水洗いや手汗に弱いです。(と言っても“水を吸収しやすいのに乾きが遅いくらい”ですが)
ほとんどの材質に当てはまりますが「水洗いできる」とまではいかずとも、長期的に使う予定であればウェットティッシュで簡単に掃除できるパームレストが最適。
ウッドパームレストにおいても漆塗りの場合は数年間使っていると色が落ちてくるので、どうしても気になる場合は塗り物のない製品をおすすめします。
加工されているということは、手触りがサラサラと良くなっていたり手汗をはじくといったプラス効果もあるので、自分が求めている機能と照らし合わせて選ぶといいですね。
キーボード用のパームレストおすすめ5選
それでは、キーボードに適したパームレストのおすすめ5選を紹介していきます。
おすすめ5選 | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 |
---|---|---|---|---|---|
商品名 ※画像をクリックすると、記事内のレビューに移動します。 | 漆塗り ウッドパームレスト | FILCO ウッドパームレスト | HyperX パームレスト | ErgoSoft パームレスト | Majestouch パームレスト |
特徴 | 木っぽさは失ったが手触り最高。 サラサラ&ペタペタ。 | 触り心地は まさに『ウッド(木)』 サラサラ&ザラザラ。 | ひんやりジェル型だが、カバー付き。 ぷにぷに&サラサラ。 | 上質なレザーがひんやり気持ち良い。 しっとり&ぷにぷに。 | シンプルなクッションタイプ。 ほわほわ&サラサラ。 |
高さ | 1.6cm(滑り止めシール込みで2.0cm) | 1.6cm(滑り止めシール込みで2.0cm) | 2.3cm | 1.5cm | 1.7cm |
材質 | 天然木 + 漆塗り | 天然木 | クールジェル低反発クッション | ブラックレザー | 高機能ウレタンフォーム |
FILCO 漆塗りウッドパームレスト
- サイズ:横36 x 縦8.2 x 高さ1.6 cm
- 重量 :253g(実寸)
- 素材 :北海道産天然木
- 表面 :摺漆塗り(すりうるしぬり)
FILCOの漆塗り加工が施されたウッドパームレスト。普通のウッドパームレストだと木材感が結構あるのですが、つるつる&サラサラした別物の触り心地になります。
といっても木の良さは失っておらず、うっすら伝わるウッド感と、体温が馴染みやすいという特徴が残っているので上位互換と言っても差し支えないかと。
数年使っていると手を置く部分の漆塗りが薄れてしまいますが、毎日使って数年持つなら十分です。手首が痛むくらいならお金を払います。(色が薄れても使えなくなるわけじゃない)
普通のウッドパームレストだとべたつきやすく、手汗が残るような感触が気になるのですが、見事に漆塗りが打ち消してくれるんですよね。
気になる所があるとすれば、べたつきはなくても若干ペタペタはしたり、手汗の跡が残りやすいところ。でも掃除はウェットティッシュで一瞬です。
少し値段が高いのは気になりますが、それほどの価値があると思わせてくれるパームレストでした。
形状についての紹介はウッドパームレストと同じなので、次のレビューでまとめさせていただきます。
FILCO ウッドパームレスト
- サイズ:横36 x 縦8.2 x 高さ1.6 cm
- 重量 :248g(実寸)
- 素材 :北海道産天然木
FILCOのウッドパームレスト Mサイズ。もちろん素材は木なのですが、北海道産の天然木が使用されています。
汚れているように見えてしまうくらいの天然さですが、こちらも触り心地はサラサラとしていて「ザ・木材」という匂いも心地いいです。
「木だから硬いんでしょ?」と思うかもしれませんが、高さがあっていれば手首が急な角度にはならないので(理論上)痛くはなりません。
中央からやんわりと坂になっているので、手が休まるだけでなく、キーボードの上部分にあるキーを叩く時にスムーズに動かせます。
高さは1.6cmと記載していますが、開封直後と付属のクッションテープを裏面に貼った状態とでは意外と高さが変わったり。
シールを貼ると高さが2cmになりますが、これがまた大体のキーボードと丁度いい高さなんですよね。
パームレストと同じメーカー『FILCO』のキーボードを使っていると、幅も高さもピッタリで気持ちがいいです。定番のHHKBだとパームレスト幅が少し余ります。
高さを2cmにしたことで少し気になった点は、休憩で手前に重心を預けると前側がパカッと開いてしまうくらい。
※そこまで気になりませんが、クッションシールを貼らずに使ったり、パームレストとキーボードの距離を少しあけることでパカパカは防止可能。
シンプルにめちゃくちゃ使いやすいパームレストなのでおすすめです。価格を含めるならこちらも大安定。
HyperX 低反発クッション パームレスト
- サイズ:横45.7 x 縦9.9 x 高さ2.3 cm
- 重量 :318g(実寸)
- 素材 :クールジェル低反発クッション
クールジェルタイプのHyperX パームレストです。見た目は普通のクッションにも見えますが 内側の素材はジェルなので、ぷにぷに&ひんやりしています。
お堅めの職場などで使う場合には、本体右上に薄くある「HyperX」ロゴマークや、底にある赤い刺繍の“ゲーミング感”が気になるかもしれません。意外とブラック&レッド感が強いです。
ただ使用面はジェルタイプの良いとこ取りに感じます。他のジェルタイプのパームレストになると手がべたつくシリコンのような材質になってしまったり、派手なデザインが多くて少し選びづらいんですよね。
そういった気になる部分を「サラサラとした薄い布で覆う」ことによって、ジェルの良さを残しつつ触り心地が良いという理想のようなパームレストになっています。
ジェルがひんやりし過ぎないのも考えられてる。
デスク周りの外観を損ねることなくジェルタイプが楽しめて、使用感はジェル特化ともちもちシリコンの中間のようなイメージ。冷たすぎないので冬場でも「手首に効く~」といった感じですね。
自分が買ったのはフルサイズなので大きく見えるかもしれませんが、テンキーレスサイズなどコンパクトな製品も選べるのでぜひチェックしてみてください。
Kensington ErgoSoft パームレスト
- サイズ:横44 x 縦10 x 高さ1.5 cm
- 重量 :580g
- 表面 :ブラックレザー
- 構造 :人間工学(エルゴノミクス)
Kensington(ケンジントン)のスタンダードなパームレスト。
上品なブラックレザー調のデザインですが、触り心地はしっとりモチモチしています。
本当に強めに触ると「指が濡れた??」と感じるほどのしっとりもちもち感。
高さは1.5cmで、今回の比較しているパームレストの中では若干薄いデザインでした。
ただ、意外と手首が沈まずにずっしりとしているので、特に薄いと感じることはなく使いやすいです。
惜しいと思ったところが左右対称ではないという部分で、テンキー部分の面積が少なめになっているんですよね。
これが(左右対称派には)見た目的に少し落ち着きませんし、テンキーを使う時にツルッと滑ったりします。
パームレストをキーボードから少し距離をあけて配置することで改善できますが、「左右対称でも別に良くない?」と思ってしまうのが正直なところ。
テンキーレスキーボード用のサイズがなく、「スタンダード」を選ぶといきなりフルサイズ用の大きさ・形状になる点も注意です。
※別サイズ「コンパクト」を選ぶとテンキーすらないキーボード用のパームレストになります。(横28cm)
値段もガクッと下がるし左右対称になってるから、ピッタリじゃなくてもコンパクトサイズはありかも。
気になる部分を多めに出しましたが、使い心地は本当に良いパームレストなのでシンプルで大人っぽい見た目の製品を求めている方におすすめです。しっとりもちもち。
FILCO Majestouch パームレスト
- サイズ:横36.5 x 縦8 x 高さ1.7 cm
- 重量 :119g(実寸)
- 表面 :ウルトラスエード
- クッション:高機能ウレタンフォーム
FILCOのクッションタイプのパームレスト。柔らかくも硬くもあって、サラサラ・ザラザラともしてるような不思議な触り心地になっています。
「シンプルなウレタンフォームの塊がこのお値段か~」と思うこともありますが、表面・中心・底面で素材も分かれているので見た目より手間がかかっているからかもしれませんね。
手は沈まないけど硬くもないっていう絶妙な弾力で使いやすいです。
このパームレストには坂がなく、全ての場所が均等に1.7cmの高さです。
今回はテンキーの付いていないキーボードとほぼピッタリなサイズを選びましたが、Amazonの商品ページからも3種類の横幅から選ぶことも可能。
そして左下に見えている「FILCO」のロゴが左手の当たる位置にあるので、ペタペタ感じたりロゴが剥がれたりするという気になる部分もありました。 (上下を入れ替えて、ロゴを右上にしてもOK)
耐久性やメンテナンス性の面では少し劣っていますが、お手頃な価格帯や使い回しの良さは優秀です。
使用感としてはまさにシンプルといった感じ。他のパームレストのように手前部分の坂がないので、好きな配置・使い方でも万能にこなしてくれる安心感がありました。
今回紹介している中では一番安かったり、好みの厚さ・サイズ・カラーから選べる点も含めて、おすすめのパームレストです。
▼ FILCO Majestouch パームレストのレビューはこちら
おすすめのパームレスト:まとめ
- キーボードを長時間使う際に、手首を休ませられる
- デスクに手首が直接押し付けられ、痛んでしまうのを防ぐ
- キーボードを使う時に、手首が急な角度になるのを防ぐ
様々なパームレストを使用してきて、材質による違いや長期メンテナンスなども考慮しておすすめを紹介してみました。
基本的には手首が急な角度にならなければ痛くなりようがないと思うので、イメージで柔らかさを重視するよりメンテナンス面や長期間使えるかが大事です。
ごり押しじゃなく事実として、色々持ってても今はウッドパームレストしか使ってない。
ちなみにメルカリなどでも手作りウッドパームレストなどは売っていますが、裏面に貼る滑り止めシールが用意されているかはチェックしておくことをおすすめします。
おすすめ5選 | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 |
---|---|---|---|---|---|
商品名 ※画像をクリックすると、記事内のレビューに移動します。 | 漆塗り ウッドパームレスト | FILCO ウッドパームレスト | HyperX パームレスト | ErgoSoft パームレスト | Majestouch パームレスト |
特徴 | 木っぽさは失ったが手触り最高。 サラサラ&ペタペタ。 | 触り心地は まさに『ウッド(木)』 サラサラ&ザラザラ。 | ひんやりジェル型だが、カバー付き。 ぷにぷに&サラサラ。 | 上質なレザーがひんやり気持ち良い。 しっとり&ぷにぷに。 | シンプルなクッションタイプ。 ほわほわ&サラサラ。 |
高さ | 1.6cm(滑り止めシール込みで2.0cm) | 1.6cm(滑り止めシール込みで2.0cm) | 2.3cm | 1.5cm | 1.7cm |
材質 | 天然木 + 漆塗り | 天然木 | クールジェル低反発クッション | ブラックレザー | 高機能ウレタンフォーム |
コメント