今回は、ゲーミングマウス『Fnatic Gear BOLT』をレビューしていきます。
左右対称でフラットなボディ、小型で軽量、大容量バッテリーで1週間は充電がいらないマウスがあると聞いて商品提供いただきました。
形状・スペックだったり書いてあることは素晴らしいんだけど、実際に使ってみると……? ということで気になる部分もしっかりレビューしていきます。
人気どころのゲーミングマウスと比較しながら色々なマウスパッドで使ってみましたので、ぜひ参考にしていただけると嬉しいです。
Fnatic Gear BOLT:概要
ブランド | Fnatic Gear(フナティックギア) |
サイズ | 120.89×55.44×38.53mm |
重量 | ブラック67g、ホワイト69g |
カラー | ブラック、ホワイトの2色 |
バッテリー持続時間 | 2.4GHz Wireless接続時:最大110時間(LED OFF) Bluetooth接続時:最大210時間(LED OFF) |
センサー | PixArt PAW3370 |
接続方式 | 2.4GHz Wireless、Bluetooth 5.1 |
ポーリングレート | 2.4GHz Wireless接続時:1,000Hz、Bluetooth接続時:125Hz |
トラッキング速度 | 400IPS |
ソフトウェア | Fnatic OP |
『Fnatic Gear BOLT』は小型・左右対称で、様々な持ち方に対応できるゲーミングマウスです。
カラーはブラック・ホワイトの全2種類で、今回レビューするのはホワイトになります。何かしらの理由でブラックの方が2gほど軽いらしい。
基本は小型・軽量クラスという分類で、主流の『Logicool G PRO Wireless』よりも軽く小さい(重さは約11g、縦横は約5mm、高さは約2mmほど小さい)というサイズ感。
そんな軽さの中にも大容量バッテリーが隠されていて、ワイヤレス接続時でも110時間の連続使用ができるマウスになっていました。これはすごい。
付属品:有線・無線用のアクセ全部入り
まずはパッケージを開封して、付属品などを確認していきます。
中身はこんな感じ。マウスは有線・無線どちらにも対応しているので、その際に必要なアイテムは全て揃っていました。
- クイックガイド(箱の蓋に挟まってた)
- USB-C パラコードケーブル(1.8m)
- ワイヤレスレシーバー
- USB延長アダプタ
- 1.0mm厚のPTFEマウスソール
マウスソールは付属品の方が厚さ1.0mmになっているのですが、マウス本体に最初から付いているのは0.8mmなので、好みやマウスパッドに合わせて使えますね。
パラコードケーブルはふにゃふにゃと柔らかくて使いやすいのですが、先端がこのマウス専用になっているのが惜しい。
その分、このマウスには窪みの奥までガッチリとハマります。充電や有線マウスとして使う時に“よっぽどのことがない限り外れない”という安心感はありますね。
このType-Cケーブルをそのまま付属のUSB延長アダプタに装着して、ワイヤレスレシーバーを繋げることでマウスとレシーバーの距離を近づけることができます。
大事な試合などがあり、少しの遅延もしたくないという時に使うと安心。PCから数メートルも離れてない限りは特に使わなくても問題ありません。
外観:小型で左右対称のデザイン
マウスの外観は左右対称で、中央からお尻にかけて膨らんでいる形状。ロゴ部分は光りません。
メインボタンはサイドまで広がっておらず、上側だけで完結されているタイプ。DPIボタンもマウスの裏側ではなくクリック部分の中央にあるデザインでした。
正面から見ても中央にかけて左右対称なのが分かります。
ケーブル挿し込み口の高さ幅は約8mmと少し狭いので、付属ではないケーブルを使う場合は注意。
サイドボタンは左側に2つ。特別な滑り止め加工などは施されておらず、表面の材質は全体的に同じものでした。
サラサラはしておらず若干ザラザラという感じではあるのですが、手汗があると滑りやすくなりますね。ホワイトなのもありますが指紋や跡は目立ちません。
マウスホイールは上部から3mm飛び出しているくらいで、回したりクリックするのは結構硬め。
ホイールクリックの連打には中々の力が必要で、ホイールは1メモリごとにしっかりした区切りと音を感じます。一気に回すと“ギッ”という感じ。
底面のPTFEマウスソールは0.8mmの厚さ、付属品の方は1.0mmになっているので、好みやマウスパッドに合わせて使えます。
ソールの滑りも良く、端が丸みを帯びているので使いやすいですが、珍しく中央のセンサー周りにソールが付いていないのでマウスが沈み込むマウスパッドを使う場合は注意。(滑りの悪さを感じたら0.2mm厚い付属品の方に付け替えたり)
底面に搭載されているスイッチは3段階ほど切り替えられるので、効果も記載しておきます。
- BT:Bluetooth接続。(DPIボタンとサイドボタン2つを同時押し、3秒待つとホイールが光ったら接続の待機状態)
- OFF:電源OFF。有線接続の場合はOFFでも(どのモードでも)マウスが使えます。
- 2.4:付属のレシーバーを使って、2.4GHzのワイヤレス接続。
重量は実測値で69.4g。超軽量というわけではありませんが、ワイヤレスマウスでは中々の軽量クラス。
外観やスペックは優れていて、シンプルな左右対称マウスに感じました。
Fnatic Gear BOLT:レビュー
『Fnatic Gear BOLT』の使用感をレビューしていきます。
様々な持ち方に対応できる
左右対称のフラットな形状なので、様々な持ち方に対応できます。
かぶせ持ちは小指以外が全てボディを沿うように密着できて、かなりフィットしていました。
親指が中央の窪みに入り込み、薬指は窪みを前側に避けている感じ。自分の場合は小指の行き場がなくマウスパッドに擦れちゃってます。
つかみ持ちも、掴みたい位置が何の違和感もなく掴めているので使いやすいです。
小指が中央の窪み部分にはまっているので、深さに対して無理をしている感がありますが、小指は添えるだけくらいのイメージだとフィットしています。
つまみ持ちは全ての指がフィットしていて使いやすいです。小指が窪みにはまる分、他の持ち方より安定しているように感じました。
親指が中央の窪みにはまって、薬指は窪みより少し前の坂でガッツリ掴めてる感覚です。ほぼこの2本だけで支えているので手汗で滑りやすい点は注意。
基本的には中央の窪み周辺をどう使うかが重要になるかと思うのですが、特に“つまみ持ち”だと全ての部位に指がはまって気持ち良く使えました。
バッテリーの持ちが良い
バッテリーの持ちがめちゃくちゃ良いです。面倒くさがりな人におすすめしたい。
ワイヤレス接続時だと最大110時間で、Bluetooth接続時では最大210時間というバッテリー量。(どちらもホイールのLEDはオフ)
人気マウスを例に出すと『Logicool G PRO Wireless』で最大60時間、『Razer Viper Ultimate』で最大70時間ほどなので簡単に比べても超優秀です。
Bluetoothなら寝ずに使い続けても1週間持つ。というか冗談抜きで、普通に使っていればワイヤレス接続でも1週間以上は平気で持ちますね。
少し寂しくはありますが、背中のロゴ部分は光らないのでライトONのまま使ってもそこまで大きなバッテリー消費でもないです。放置していると数分でライトが消えたり。
常時ホイールライトを消す場合にはソフトを使う必要もなく、以下の手順で簡単でした。
- ホイールクリックとサイドボタン2つを同時押しで5秒待機
- ホイールを1メモリ回して25%ずつ調整する
- ホイールクリックして完了(白く点滅して終わる)
ちなみに2番目の調整時にホイールをグルーッッと回すとダメで、本当に1メモリずつ“カタッカタッ”と動かす必要がありました。上限下限のラインは欲しかった。
ワイヤレスマウスなのに軽い
重量が69.4gとかなり軽めです。有線と比べて“ワイヤレスで動かすためにバッテリーが搭載されている”にもかかわらず軽量。
今回はホワイトのレビューですが、ブラックの方が67gと公式には書いてあったので、より軽さを求めるなら2g少ない方がいいですね。(ただ実際に計測している人の写真では68gを超えてた)
約81gの『G PRO Wireless』より軽くて、約63gの『G PRO X SUPERLIGHT』よりは重いという、ほどよい重量に感じました。
裏側にUSBレシーバーを収納できるマウスはフタなどを外して軽量化できるのですが、そんな工夫もせずにこの軽さ。
逆に言えばパーツを外したり、小型電池を使ったりなどの軽量化ができないという捉え方もできますが、「超軽量ボディを採用」という言葉に偽りなしでした。
Fnatic Gear BOLT:気になるところ
『Fnatic Gear BOLT』の気になる部分もレビューしていきます。
どこを掴めばいいか分からない
かなり個人的な意見になりますが、どこを掴めばいいか分かりませんでした。(※超個人的なので、前記のメリットでは「様々な持ち方に対応できる」と書いてます)
万能タイプでフラットなデザインに見えますが、いざ掴んでみると中央の窪みからお尻にかけて大きく膨らんでいるように感じます。指が窪みに吸い込まれる…。
1番フィットする持ち方にするとマウスが結構斜めになっちゃいました。“つかみ持ちで薬指をマウスの窪みに強く押し当てている”感じ。
自分が普段やっていないだけで、かぶせ持ち・つまみ持ちで掴んでみると違和感はありませんし、ほとんどの人はつかみ持ちで薬指が曲がっているかと思うので問題ないかなと。
左右対称ではない右手にフィットするマウスを、ギュッと握って使い過ぎた弊害かもしれません。似た持ち方の人にだけ届けたいこの想い。
ホイールクリックの反応部分が浅い
良くも悪くもホイールクリックの反応部分が浅いです。ほんの少し指の力を弱めると長押しが解除される。
ゲームはもちろん、普段使いでもホイール長押しは多用しているので結構気になりました。(執筆作業時に高速でブラウザを上下移動させる時なんか酷い)
Apexのシグナルを選ぶ時のような、“ホイールを長押し→すぐに右下へ移動”といった動きなら平気ですが、マウスカーソルをクルクルと動かしてシグナルを選んでいたら割と暴発しそう。
しっかり指に力を入れていたら問題ありませんが、非力な自分の場合は“意識してググっと押さないと”長押しが解除されてます。“力を弱めたら”じゃないですからね。
ホイールクリックを解除する速さが他マウスより優秀と捉えることもできますが、基本的にはデメリットに近いと思います。
表面のべたつきが気になる
このマウスはほぼ全体が同じ材質なのですが、表面のべたつきが気になります。
元々マウスを使っているとすぐに手がベタベタしてくるタイプなので、ウェットティッシュで拭くことが多いのですがどうもリセットしきれない感じ。
手汗をかくと滑りやすくなるコーティングなのも含めてグリップテープが必須に思えます。その際はサイドだけでなくきちんとクリック部分も。
『Fnatic Gear BOLT』の方が少し軽めのタッチですが、『Logicool G304』の側面に近いざらつきを思い出しました。
普段から手がべたつきやすい方には、少し注意してほしいポイントです。
Fnatic Gear BOLT:レビューまとめ
- 様々な持ち方に対応できる
- バッテリーの持ちが良い
- ワイヤレスマウスなのに軽い
- どこを掴めばいいか分からない
- ホイールクリックの反応部分が浅い
- 表面のべたつきが気になる
クリックの硬さや使用感・価格面で評価を少し下げましたが、個人的にはそんなことよりべたつきが気になる!という何ともズレた感想になりました。
手汗で滑りやすいコーティングだとも感じているので、付属品はマウスソールよりグリップテープがあった方が製品の良さを楽しめたのかな~と生意気に考えてみたり。
バッテリー容量・軽さ・サイズ感が優秀なので惜しさを感じつつも、テープを貼って使い続けてみます。
どんな人におすすめ?
- 手がべたつきづらい人
- 手のサイズが小さい人
- 充電するのが面倒な人
- 軽いマウスが好きな人
- マウスを色々な持ち方で使う人
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