今回は、FILCOのメカニカルキーボード『Majestouch2 Tenkeyless S(ピンク軸)』をレビューしていきます。
メカニカルキーボードと言っても、タイプ音がうるさい物だけじゃないんですよね。
ピンク軸は別名『MX SILENT RED軸』『静音赤軸』と呼ばれていて、その名の通りとても静かなので他軸の後にピンク軸を使うと、音が鳴らなすぎて驚きます。
クリック感がなくて、少し重めの柔らかい感触。
この記事では「ピンク軸って押し心地が重い? 疲れるの?」という疑問にも触れて、打鍵音の動画やおもりを乗せて実験もしてみましたので、ぜひ参考にしていただけると嬉しいです。
「光らない・うるさくない・特別な機能はいらない」そんなモノを求めてる方におすすめのキーボードでした。
FILCO ピンク軸 キーボードの特徴・外観
『FILCO Majestouch2 Tenkeyless S』
型番 | FKBN91MPS / JB2 |
大きさ | 横356 × 縦135 × 高さ33mm |
重量 | 998g |
接続方式 | 有線 USB(PS/2 付属) |
テンキー | なし |
音も静かでテンキーもなければ光りもしない、とことん大人しいキーボード。
今回はピンク軸を選択しましたが、同じキーボードで赤・青・茶・黒の軸から選ぶこともできます。
テンキーがなければ、メディアコントロールボタン(曲の一時停止/再生や、音量調整ボタン)もありません。
コンパクトなキーボードになっていて、同メーカーFILCOのパームレストはMサイズがピッタリ。
ボディのコーティングは、全体的にザラザラとしていて高級感もありますね。
付属品は、取り扱い説明書に加えて『PS/2変換アダプタ』が入っていました。
このアダプタをキーボードのUSBと繋げてPCに接続することで、全てのキーが同時押し可能になるという便利なアイテムです。(通常では6キーまで)
普段使いで必要になる場面はないかと思いますが、一部のゲーマーにとっては必要になってくるかもしれませんね。
ピンク軸を叩いた時のバネ音が・・
Majestouch2 Tenkeyless Sで使用されているのは『CherryMX SILENT RED(静音赤軸・ピンク軸)』というリニアタイプのスイッチ。
- リニアタイプ
- 押下圧:45g
- 作動点:1.9mm
- キーストローク:3.7mm
- 耐久性:5,000万回
Majestouch2で使うと音が静かなだけじゃなく、キーの押し心地が柔らかくシュコシュコ気持ち良いんですよね。
初めて押したときは結構驚きましたが、キーを底まで押し込んだ時に硬さを感じることが一度もないんです。
ただ使っていて気になったのは、叩いた時のバネの「カーン」「びょ~ん」のような音が軽く響くところ。(少し強めに叩いてみましたが動画では分かりづらいですかね)
大体のスイッチでもバネ音は聞こえてしまう部分でもありますが、打鍵音が静かだからこそバネ音を際立たせてるな~とも感じました。
ですがこのピンク軸の場合は、指を弾ませないようにキーを「押す」というイメージで入力するとバネ音が抑えることができます。
優しいタッチで指をあまり浮かせずにキーの上を滑るように、次々と動かせる方ならほぼ無音で使えるかなと。
指を弾ませる感覚で「叩く」タイピングをされている方は、バネの音が聞こえやすい&疲れやすいと思います。
このキーボードで自分のタイピング音がうるさいことに気づいた。
「静かに使いたい」という目的で検討している場合は、以下のような方に“特に”おすすめです。
- バネの音は特に問題ない。
- 強く叩きすぎないタイピングができる
別にバネの音が少し聞こえるというだけで、もちろん誰でも使いやすいと思いますし他の軸と比べても打鍵音の静かさは素晴らしいですよ。
ピンク軸って疲れるの?
キーボードの軸ごとに「押下圧」というものが決められていて、キーを押すために必要な重量・反発されるバネの圧力みたいなものがあります。
このピンク軸の押下圧は『45g』となっていて、滑らかで疲れにくい赤軸、銀軸などと同じ押下圧になっていますが「ピンク軸の方が重く感じない?」と結構言われています。自分も少し感じることがありました。
なので超簡単にですがおもりを乗せて確かめてみます。
20gのおもりが2つで、40gだとキーは沈みません。
5g追加して、45gだとキーが沈むので入力されます。
確かに製品説明通りですし他のキースイッチと比べても押下圧自体は同じなんですが、なぜか指で実際に感じる重さは変わってくるんですよね。
この件についてFILCO公式様からもご連絡をいただきまして…
「ストローク(キー押下時の底までの長さ)が浅いから重く感じる」という使用感も教えていただいて、確かに…! と思いました。
よく出回っているスイッチはストロークが約4.0mmなのに対して、ピンク軸は約3.7mm。
ということは叩くと“底まで少し早くたどり着く”ので、バネが短い分バウンド感が強くなる(重く感じる)といった解釈です。
つまりは少し強めに底まで叩くタイプだと他のキースイッチより重さを感じるかもしれませんね。
自分の場合だと「同じ押下圧45gの軸と比べた場合」に重く感じるだけで、普通に使っていてそこまで「重っ! 疲れるっ!」と感じることはなかったです。
あまり意識することはないかもしれませんが、自分のキーの叩き方を客観視した時にどれくらいのパワーで叩いているかなどを一度確認してから検討してみてください。
FILCO ピンク軸キーボード:レビューまとめ
- タイピング音がとても静か。
- キーの押した感じが柔らかい。
- 打鍵時のバネの音が「押す」と「叩く」で差が出る。
- 少しだけキーが重く感じる。
結局キースイッチの気持ちのいい弾力感を出すにはバネしかないと思いますし、そのバネの音が鳴ってしまうのはしょうがないことだとは思いますね。
バネ音をなくす工夫が、全てのキーや軸にされていたらお値段が更に高くなっちゃいますよ!って感じなので。
ピンク軸なら職場、深夜でも問題ナシ。
静かさ・使い心地バッチリのキーボード『FILCO Majestouch2 Tenkeyless S』(ピンク軸)のレビューでした。
コメント
コメント一覧 (3件)
最近、FILCOのMajestouch 2SC 静音赤軸(型番:FKBN91MPS/NCSP2AG)を購入したものの、バネ音が大きく気になるため、買い替えを検討している者です。
クリック感が苦手なため、同キーボードの赤軸(型番:FKBN91MRL/NCSP2AG)を買い替え候補にしているのですが、赤軸でもバネ音は気になりますでしょうか?それとも赤軸の打鍵音にかき消され、耳を近づけないと聞こえない程度でしょうか?
別記事のFILCO Majestouch Lumi S レビューを拝見し、「バネ音は割と聞こえやすい。」との記載がありましたので、質問させていただきました。
ちなみに私は以前、FILCOの黒軸(型番:FKBN91ML/NFB2)を3年ほど使用していましたが、黒軸ではバネ音は気になりませんでした。
気になる or 気にならないという主観的な質問で申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。
詳細なコメントありがとうございます! 記事を読んでから購入されていた場合は、使用感の足りないレビューでご迷惑をおかけいたしました…。
確かにこのピンク軸は打鍵音が静かでも、バネ音が常に響いているので結構気になりますよね。
こちらも主観的な比較方法にはなってしまいますが、一般的なフォーム・距離感・タイプ速度でMajestouch Lumi S(赤軸)を叩くと、バネ音が打鍵音にかなり消されている方だと感じました。
気になる or 気にならないだと、個人的には“気にならない”です。
ただキーボードに少し顔を近づけると急に雑音が聞こえだしますし、色々なキーを叩いていると「このキーだけ響くな……」といった個体差もあります。
Majestouchで使うピンク軸と比べると(バネ音をメインに比べた場合)赤軸の方が何倍も静かに使えますが、完璧な“かき消され具合”ではないですね。かなり絶妙なバランスです。
「バネ音は割と聞こえやすい。」といった記載は、この辺りの気になる部分に対する文章でした。
詳細な回答ありがとうございます。
赤軸はバネ音があまり気にならないとのこと、安心しました。
私もピンク軸のキーボードを購入したことで、自分のタイピング音がうるさいことに気が付きました…。
なかなか自分では自身の特徴に気付けないものですね笑