今回はCherry MX Low Profile Red(低背赤軸スイッチ)で構成されているメカニカルキーボード、『FILCO Majestouch Stingray(マジェスタッチ スティングレイ)』をレビューします。
なにやら英語ばかりでかっこいいことになってますが…
簡単にまとめると、よく出回っている赤軸より背が低く、作動点(アクチュエーションポイント)が浅いので即座に入力できる赤軸のキーボード!
反応がとても速くゲーマーに人気のSpeed軸(銀軸)と同じ作動点で、わずか1.2mmほどキーを押し込んだだけで入力されるほどの速さなのですが
その作動点の浅さが故に、本来なら誤入力をしてしまいやすいんですよね。。
ですが『Majestouch Stingray』は押下圧が同じ45gにもかかわらず、キーの上に指を置いて文字を考えたりできるほどの硬さ。

そんなユニークなキーボードの良い点・悪い点を正直にレビューしていきますので、参考にしてもらえると嬉しいです!(半年以上使って再評価をしました。)
FILCO Majestouch Stingray:特徴
型番 | FKBS91XMRL/NB |
サイズ | 横35.8 × 縦13.8 × 高さ3.2cm |
ケーブル | 1.8m |
重量 | 898g |
バックライト | なし |
キースイッチ | Cherry MX Low Profile Red(低背赤軸スイッチ) |
同時入力 | Nキーロールオーバー(USB接続で全てのキーが同時に入力可能) |
LEDバックライトや、テンキーのないシンプルなデザインのキーボードです。
※スイッチは低背赤軸のみでしたが、2020年10月22日(木)に公式通販でFILCO Majestouch Stingrayの『低背銀軸』バージョンも発売されました!
外観・サイズ
全体を通して少しザラザラとした質感で、表・裏のボディ部分が全て似たような触り心地になっています。
側面には「FILCO」定番のロゴマークがしっかりと植え付けられていますね。
裏面にはコードの分岐ルートが三方向に分かれているので、どの方向にパソコンがあってもコードが伸ばしやすくなっていました。
スタンドも付いていて、開いた後にもしっかりとした滑り止めがあるので安心。
調整できるのは一段階のみですが、とても丁度いい角度です!
ファンクションキー機能
Fnキーを押しながら対応しているキーを押すことで使用できる「ファンクションキー機能」も搭載されているので機能面もバッチリ。
公式で説明されている機能はもちろん、曲や動画の一時停止・再生ができるボタンも付いていて便利です。
Google Chromeのようなブラウザを使っていると、開いていないウィンドウや使用していないモニターの曲・動画の操作も可能なのでめちゃくちゃ使えますねw
PC本体の音量を変更させる機能もあり…
一度押すと音量が2ずつ増減し、ミュートキーは押す度に音量のON/OFFが切り替わる。
誤入力防止に役立つ「ゲームモード機能(Gのマーク)」も搭載されていたりと、本当に”ゲーミングキーボードに引けを取らない”ほどの機能で求めている要素が充実していると感じましたね。。
付属品について
複数のアイテムが入った袋が1つ入っていました。
中身はキーキャップを外す道具と・・
(キーの配置を入れ替えることのできる機能があるので)サイズ違いのキーキャップをわざわざ付属してくれています。
そしてPS/2変換プラグも付いていて…このプラグを付けてからPCに挿し込むと、全てのキーの同時押しが可能になるという面白いアイテムです。
このMajestouch Stingrayに関しては、USB接続状態でもNキーロールオーバー(USB接続で全てのキーが同時に入力可能)なので装着する必要はありませんが!
Low Profile Red(低背赤軸)について
よく使われている「CherryMX赤軸」と、キースイッチが薄い「GL赤軸」を表にまとめてみました。
キースイッチ | ★低背赤軸 | GL赤軸 | MX赤軸 |
---|---|---|---|
主なキーボード | Majestouch Stingray | G913 (記事リンク) | Corsair K70 LUX |
作動点 | 1.2mm | 1.5mm | 2.0mm |
キーストローク | 3.2mm | 2.7mm | 4.0mm |
押下圧 | 45g | 50g | 45g |
上記に書いてある通りですが、
一番シンプルな赤軸が右側のCherryMX赤軸で、キーストローク(底まで押し込む長さ)が4.0mmに対して、今回の低背赤軸は3.2mmと短くなっています。

そして作動点(アクチュエーションポイント)が1.2mmとなっていて、赤軸には珍しい反応速度ですね。
押下圧は45gと平均的な圧力ですが、触ってみると赤軸の中では硬く・重く感じるので軽いタッチだと入力されない面白いキースイッチになっています。
FILCO Majestouch Stingray:使用感
テンキーレスでファンクションキー機能も搭載していたりとシンプルに使いやすいので、メインは『Cherry MX Low Profile Red(低背赤軸)』の使用感になってきます。
ザラッとした触り心地のキートップと、カシュカシュのような押し心地になっているスイッチの組み合わせが気持ちいいですw
キーの浅さは感じつつも、しっかりと弾んでくれるので次々と指が進みますね。

開封して触った直後は「重い!浅い!」と感じました。
押し心地が軽い「赤軸感」を期待していると、少し驚かれるかもしれません。。
気になったので同じように薄型で赤軸のキーボードである『Logicool G913』とも比べてみました。
数ミリ薄いG913の方が全然軽い押し心地なので、もちろん「薄いほどキーが重い」ということではありません。
軸によって押し心地が変わりますが、作動点(アクチュエーションポイント)が1.2mmにもかかわらず、キーの上に指をガッツリ置いて文字を考えられるくらい重く・硬いことに驚きました。

ですがそれが良い部分でもあって、ゲームや作業に使っていて感じたのが…
作動点が1.2mmで、Speed軸(銀軸)と同じくらい反応が早いのに、キーが重く硬いので誤入力が起きにくいところ。

音ゲーによく使っていて、ある程度の硬さがあるキーを押した方がリズムが取りやすく感じるので、慣れてくると急に使いやすく感じましたね。
正直、最初は「使いづらいかも…」と不安でしたが、不思議と使えば使うほど好きになっていく面白いキーボードだと思いました。
(慣れすぎて当初の「重い・硬い」という感覚が思い出せないくらい使いやすいですw とにかく「押し心地」と「スイッチの浅さ」がゲームとの相性バツグン。)
FILCO Majestouch Stingray:レビューまとめ
- 高反応と誤入力防止を両立した素晴らしいキースイッチ。
- その反面、少し重くて硬く感じる。
- キーボード自体の機能もバッチリ。
- 無駄のないシンプルなデザイン。
銀軸ほどの反応速度でありながら「軽いタッチでもキーが作動してしまう」というデメリットを感じさせない構造。

薄型でシュコシュコとした押し心地が気持ち良いメカニカルキーボード、『FILCO Majestouch Stingray』のレビューでした。





なんでもありのコメント欄
コメント一覧 (2件)
こんにちは。
自分はFPSを主にプレイしていて、ShiftキーやCtrlキーを小指で連打することがあります。
そこでお聞きしたいのですが、CtrlキーやShiftキーを小指で何度も押下した際に疲れるような印象はありますでしょうか?
現在押下4.0m、赤軸45gのキーボードを使用しており違和感も疲れも無いのですが、反応速度が早いという点、もともと薄いキーボードが好きだったことから、購入を考えています。お手すきの際で構いませんので、回答頂ければ幸いです。
こんにちは、コメントありがとうございます!
Shift・Ctrlキーを小指で連打しても基本的に疲れる感覚はなく、4mmのキースイッチと比べても使いやすいと思います。
ただクッション性があまりなく、浅いということは当然「すぐに底へ到達する」ということでもあるので、小指の力が弱めだと バネの頑張りや底の硬さが伝わって疲れる可能性もありますね。
(個人的には慣れましたが、文中で重い・硬いと言っているのは “浅いことによるバネの頑張り感” になります)
なので低背の「反応の速さ」「長押しからの解除が速い」などのメリットと、合わせて考えると良さそうです!